アイヌ語文法(沙流)(書きかけ)

音韻

音の交替

  • ns→ys
  • ny→yy
  • nw→nm
  • rt→tt
  • rc→tc
  • rn→nn
  • rr→nr

    アクセント

  • 最初の音節が開音節なら2番目
  • 最初の音節が閉音節なら1番目

    文法

    語順

    SOV語順で形容詞は前から修飾

Tanto apto as. 今日は雨が降った。

コピュラ ne

  • ne ~であるという意味を表す。

Aynu itak ne. アイヌ語です。

疑問 ya he e somo

  • ya 動詞の後につけて疑問を表す。
  • he 名詞の後につけて疑問を表す。
  • e はい
  • somo いいえ

Ker an ya? 靴はありますか。

否定 somo iteki

  • somo 否定する。動詞の後に ka somo kiを置いても表せる。
  • iteki 命令の否定

Tanpe somo ku=nukar. 私はこれを見ていない。

Iteki neno iki yan. 決してそのようにするのではない。

命令 hani yan

  • 動詞をそのまま用いても表せ、haniをつけても表せる。
  • yanは複数の相手のときに使われるが、単数の相手に用いるときは丁寧な命令になる。

Suy ye hani. もう一度言いなさい。

Arki yan hani. 来てください。

人称接辞 ku= e= ci= =as eci= a= =an en= un= i=

  • ku= 主語が1人称単数であることを表す。i以外の母音の前ではk=になる。
  • ci= 他動詞で主語が聞き手を含まない1人称複数であることを表す。i以外の母音の前ではc=になる。
  • =as 自動詞で主語が聞き手を含まない1人称複数であることを表す。
  • a= 他動詞で主語が聞き手を含む1人称複数であることを表す。
  • =an 自動詞で主語が聞き手を含む1人称複数であることを表す。
  • e= 主語が2人称単数であることを表す。
  • eci= 主語が2人称複数であることを表す。

  • en= 目的語が1人称単数であることを表す。

  • un= 目的語が聞き手を含まない1人称複数であることを表す。
  • i= 目的語が聞き手を含む1人称複数であることを表す。
  • e= 主語が2人称単数であることを表す。
  • eci= 主語が2人称複数であることを表す。

  • 包括的1人称複数には不定人称と呼ばれる一般論を表すものがある。

動詞の複数

an→oka ある、いる arpa→paye 行く *ek→arki 来る など単数と複数で形が違う動詞がある。

n→p

  • ahun→ahup 入る
  • rikin→rikip 上る
  • ran→rap 下る

母音→pa

  • hoyupu→hoyuppa 走る
  • pere→perpa 割る

副詞

  • 形容詞-noで副詞になるものがある。

    Ponno siri=an ro. 少し休みましょう。

場所の表現

  • 通名詞はそのままでは格助詞をつけられず、位置名詞を共に用いる。
  • 位置名詞には短形と長形がある。
  • 位置名詞の基準点を表す場合人称接辞がつく。

所有表現

  • (人称接辞または名詞)+名詞所属形
  • 名詞所属形は母音で終わるときは概念形(+hV)で、子音で終わるときは概念形+所属形接尾辞(+hV)

形式名詞

  • ruwe 確信
  • siri 知覚
  • hawe 発言で確認
  • humi 身体感覚で確認

副動詞

  • anakne は
  • ka も

助動詞

  • a した
  • rok した
  • rusuy したい
  • easkay できる

接続助詞

  • wa して
  • ayne して
  • kor しながら
  • kusu するので
  • yakka しても

終助詞

  • na ぞ
  • wa よ